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犬アトピー性皮膚炎

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久々の投稿です(汗)

 

徐々に暑い日が増えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて今回はこれからの季節に悪化しやすい皮膚病の一つ、「犬のアトピー性皮膚炎」について症例を交えて紹介しようかと思います。

 

犬アトピー性皮膚炎って何?という方のために前置きを少しさせてもらいますね。

 

 


まず、「アトピー」とは遺伝的に環境アレルゲン(ハウスダストマイトやカビや草木の花粉などの)に対してIgE抗体(アレルギーに関連する抗体)を作りやすい体質のことを言います。

 

とても簡単に言うと「アレルギーを起こしやすい素質がある」ということです。

 

つまり症状がなくても検査で何かしらの環境アレルゲンに対するIgEが検出されればアトピーですね(アレルギーになりやすい素質を持っていますね)、と言うことになります。

 

そして犬アトピー性皮膚炎は環境アレルゲンに対するIgEが関連した特徴的な症状と痒みを伴う皮膚炎のことを言います。

 

具体的には、「眼の周り、口周り、耳、首、脇や股、おなか、指の間や足の裏など」に痒みを伴う慢性皮膚炎で、季節性があることも多いです。

 

また犬アトピー性皮膚炎になりやすい犬種は柴犬、フレンチブルドッグ、ウエストハイランドホワイトテリア、Gレトリバーなどが挙げられます。


 

 

いきなり難しい内容を書きましたが前置きはこのくらいにして、、、

 

みなさんのワンちゃんに心当たりはありませんでしょうか。

 

下の①〜④の代表的な項目を是非チェックして見てください。

 

①最初の症状(皮膚炎や外耳炎、皮膚のかゆみ)が3歳より前に経験したことがある。

 

②犬種が好発犬種。

 

③季節性の痒みがある。もしくは一年中治らない・繰り返す痒みがある。

 

④眼の周り、口周り、耳、首、脇や股、おなか、指の間や足の裏などに症状がある。

 

この①〜④にたくさん当てはまれば犬アトピー性皮膚炎の可能性がより高いかもしれません。

 

それでは次は実際の症例の治療前と治療後の写真を見ていきましょう。


今回掲載にご協力いただいたワンちゃんは犬アトピー性皮膚炎の中でも重症症例になりますので、皮膚の状態はかなり悪いです。

 

<治療前>


ご覧の通り、症状が出ている箇所は首から股にかけてと四肢で、皮膚は象の皮膚のように分厚くゴツゴツし、黒ずんでいるのがわかります。

 

そして痒みのあまり掻きむしったところから出血をしているのがわかります。

 

この子は飼い主様が積極的に治療をすることに賛同してくださったので、内服、外用、スキンケア等を組み合わせ治療をさせていただきました。

 

そして治療後が次の写真です。

 

<治療後>


飼い主様にとって治療はとても大変だったと思いますが、頑張っていただいた甲斐があり、毛がフサフサに生え、皮膚も健全な色でスベスベになり、痒みも激減しました。

 

犬アトピー性皮膚炎は基本的に完治できる病気ではありませんので、完全に治療を終了できる子は少なく、この子も良いコンディションを維持するために現在も治療を継続中です。

 

今回は当院での症例の治療経過を見ていただきましたが、いかがでしたか。

 

今回は重症例を載せましたが、実際はもっと軽い症状の子の方が多いのではないでしょうか。

 

また諦めず頑張っていただくとここまで良くなってくれるケースもあることがわかっていただけたかと思います。

 

実際の犬アトピー性皮膚炎の治療は、飼い主様の事情やワンちゃんの性格、病状などを考慮した上で、飼い主様と相談して治療方針や治療のゴールを決めていくことが一番大切だと思います。

 

皮膚の痒みで困っている場合や治らない皮膚の病気でお困りでしたら、一度ご相談くださいね。

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