犬のノミ・マダニ
大切な家族であるワンちゃんのノミとマダニ予防をきちんとできていますでしょうか?
ここでは、ノミとマダニについてや予防などを簡単にまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。
ノミ
ノミは動物の体に住み着き吸血をする外部寄生昆虫です。
ノミが皮膚に寄生すると、アレルギー性皮膚炎など皮膚病の原因となります。
またノミが消化管内寄生虫(瓜実条虫)を持っている場合があり、犬がノミを飲み込むことで寄生虫に感染してしまうこともあります。
ノミのライフサイクル
ノミは気温13度以上で繁殖が可能になます。
犬に寄生したノミは、繁殖可能な温度になると犬の体で産卵します。
卵は幼虫・サナギを経て成虫になり、犬の体でこのようなライフサイクルを繰り返します。
ノミの予防期間
- ノミが繁殖するには冬場の気温は適していませんが、動物の毛の下や、暖房を使用する室内はノミが生きることができる環境です。
冬にノミを見かける機会はかなり減りますが、油断をしないことが大切です。 - リスクが低い場合は、ワンちゃんとご家族の環境に応じて、予防期間等のプランをお話しさせていただいています。
お気軽にご相談ください。
予防薬
- 当院では「チュアブルタイプ(美味しいお肉タイプ)」、「スポットタイプ(皮膚につける液剤)」を準備しています。
- 昨今、お薬の種類が多様化しており、一部在庫していないものがあります。
当院で常備していないお薬は、取り寄せ後に処方可能ですので、特定のお薬をご希望の場合はお気軽にご相談ください。
予防が大切
室内で繁殖した場合には、ワンちゃん自身についたノミをやつっけても、再寄生することもあります。
そうならないよに、ノミが「寄生してから駆除する」ではなく「寄生する前に予防」をしましょう。

ノミを潰さないで
一部のノミは瓜実条虫の卵を持っている場合があります。素手で潰すことで人の手に条虫の卵が付き、知らずに口に入れると、人が感染する場合があります。
また潰すことでノミの体液だけでなく、動物の体液等も人の皮膚に付着し衛生的にも好ましいことではありません。

マダニ
マダニが寄生し動物を刺すことで、皮膚炎や貧血の原因となります。
またマダニは様々な病原体を持ち、犬ではバベシア、人では重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱などの恐ろしい病気を媒介しています。

ワンちゃんとそのご家族の健康な生活のためにもノミ・マダニの定期的な予防をおすすめしております。
マダニのライフサイクル
マダニは草むらで動物が近づくのを待ち伏せしています。
動物が近づくと素早く動物に移動し、しばらくすると吸血を始めます。
吸血が終わったダニは地面に落ち脱皮(幼ダニ・若ダニ)や産卵(成ダニ)をします。
(幼ダニ→動物を吸血→地面に落ち脱皮→若ダニ→動物を吸血→地面に落ち脱皮→成ダニ→動物を吸血→地面に落ち産卵→幼ダニ・・・・)
マダニの予防期間
- 春〜夏の気温が高い季節は成ダニが活発化し、秋〜冬の気温が低い季節は幼ダニ・若ダニが増えます。
アウトドアなど外出が多い、自然の多い地域に住んでいるなどのご家族は、マダニが寄生リスクが高くなるので特に予防を心がけてください。 - リスクが低い場合は、ワンちゃんとご家族の環境に応じて、予防期間等のプランをお話しさせていただいています。
お気軽にご相談ください。
予防薬
- 当院では「チュアブルタイプ(美味しいお肉タイプ)」、「スポットタイプ(皮膚につける液剤)」を準備しています。
- 昨今、お薬の種類が多様化しており、一部在庫していないものがあります。
当院で常備していないお薬は、取り寄せ後に処方可能ですので、特定のお薬をご希望の場合はお気軽にご相談ください。
マダニに刺されたら
様々な病気を媒介していますので決して潰さないでください。

バベシア
マダニが媒介しているバベシアという原虫による感染症です。
バベシアはワンんちゃんの体内に入ると、血液中の赤血球に寄生し、次々と壊していきます。
結果的に重度の貧血や黄疸などの症状が現れ、最悪の場合死に至ることのある病気です。
ですので、感染しないようにマダニに対する予防が大切です。
一番の予防法はマダニのいるところに近づかないことです。
しかし自然の多い生活環境に住んでいて避けられない場合や、アウトドアで自然の多い場所に行く場合もあるかと思います。
その場合は定期的にマダニの予防薬を使用していただくことで感染リスクを減らすことができます。

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